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新規事業のプロセスを徹底解説!成功を手にするための進め方

新規事業の立ち上げは、企業の成長を加速させる重要な取り組みです。しかし、どこから始めれば良いのか、どのようなステップを踏めば成功できるのかわからず、迷うことも多いのではないでしょうか。本記事では、新規事業開発を成功に導くために重要なプロセスを解説します。基本的な考え方から実践的なフレームワークまで、初心者にも分かりやすく解説しているので、ぜひ参考にしてください。

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1. 新規事業の立ち上げとは?

新規事業の立ち上げは、企業の成長に不可欠な戦略です。企業が新たな事業を展開する目的は、大きく次の3つに分類できます。

1-1. 競争力の強化と変化への対応

市場環境は常に変化するため、既存事業だけでは競争力を維持できません。新規事業により柔軟に市場の変化に対応し、競争力を高めることが求められます。

1-2. 市場シェアと顧客基盤の拡大

新しい市場への参入や新たな顧客層の獲得を通じて、市場シェアの拡大を目指します。これにより、企業は収益の安定化と長期的な成長を図ることができます。

1-3. 将来の収益基盤の構築

既存ビジネスが成熟することで成長が停滞するリスクがあります。そのため、次世代の収益源を確保する新規事業が、企業の持続的な成長を支える基盤となります。

2. 新規事業を成功に導くためのプロセス

新規事業を成功させるには、明確で戦略的なプロセスを順番に踏んでいくことが不可欠です。ここでは、事業アイデアの発掘から市場投入、そして事業成長までをカバーするプロセスを紹介します。これらのプロセスを丁寧に進めることで、リスクを最小限に抑えながら、成功の可能性を高めることができます。

2-1. 事業アイデアの発掘

新規事業の第一歩は、顧客のニーズや課題を理解し、それを解決する革新的なビジネスアイデアを見つけることです。アイデアの評価には、「顧客の需要」だけでなく、「市場性」「自社の強み」「技術的な実現可能性」など、多角的な視点が求められます。

重要なポイント

  • 顧客の具体的なニーズや課題を把握し、それに応える解決策を考える
    顧客の問題を的確に理解し、価値あるアイデアを構築することが重要です。
  • 自社の強みを活かし、差別化できる独自の価値(USP)を明確にする
    競合との差別化ができる自社ならではの価値を見つけることが求められます。
  • 市場のトレンドや技術の進展を踏まえて、将来性を検討する
    今後の市場や技術の変化にも目を向ける必要があります。

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2-2. 市場調査と競合分析

市場調査は、ターゲット市場の規模や成長性を評価し、事業の見込みを裏付ける重要なプロセスです。同時に、競合分析によって他社の製品・サービスと自社の強みを比較し、具体的な差別化戦略を策定します。市場の動向や競合状況の理解が不十分だと、事業の成否に大きく影響を与えます。

市場調査で使われる主な手法

  • 定量調査:アンケートや市場データの収集を通じて、市場の全体像を把握する。
  • 定性調査:インタビューや現場観察を通じて、顧客の深層的なニーズを理解する。
  • PEST分析:政治(Political)、経済(Economic)、社会(Social)、技術(Technological)の各要素が市場に与える影響を分析する。
  • SWOT分析:自社の強み(Strengths)、弱み(Weaknesses)、機会(Opportunities)、脅威(Threats)を整理し、戦略を立案する。

2-3. ビジネスモデルの設計

市場や競合の状況を把握した後は、ビジネスモデルを構築し、事業の全体像を明確にします。顧客に提供する価値や収益構造を整理し、持続的な成長が可能な仕組みを設計することが重要です。

ビジネスモデル設計で考慮すべき要素

  • 顧客セグメント:ターゲットとなる顧客は誰か?どの層に焦点を当てるのか?
  • 価値提案:顧客の課題に対し、どのような独自の価値を提供するのか?
  • チャネル:どの手段や経路で顧客に価値を届けるのか?
  • 収益の流れ:事業がどのように収益を生み出すか?主要な収入源は何か?

2-4. MVP(Minimum Viable Product)の開発と検証

ビジネスモデルがある程度構築された段階で、次にMVP(Minimum Viable Product:実用最小限の製品)を開発し、市場で検証を行います。MVPは、必要最低限の機能に絞り込んで迅速に作成され、顧客からのフィードバックをもとに製品やサービスの方向性を評価するための重要なツールです。市場適応性の確認と改善点の発見が、この段階の目的です。

MVP開発のポイント

  • 最小限の機能に絞り込み、迅速に製品をリリースする
    完成度よりもスピードを重視し、早期の市場投入を目指します。
  • 顧客からのフィードバックを収集し、改善に反映する
    顧客の反応から課題やニーズを把握し、継続的に製品を改善します。
  • 検証と改善を繰り返し、ビジネスモデルや製品を最適化する
    反復的なプロセスを通じて、事業全体の方向性をブラッシュアップします。

2-5. 資金調達とリソース確保

新規事業を成功させるためには、資金とリソースの確保が不可欠です。自己資金だけでなく、外部からの資金調達を含めた多様な手段を検討する必要があります。加えて、事業に必要な人材、設備、技術などのリソースを適切に確保することも、事業の成長において重要な要素です。

資金調達の主な手段

  • ベンチャーキャピタル(VC)やエンジェル投資家
    成長が見込まれるスタートアップへの出資を受け、早期の事業拡大を支援します。
  • 銀行融資や政府の補助金・助成金
    低金利の融資や各種公的支援を活用して、資金の安定確保を目指します。
  • クラウドファンディング
    一般の顧客や支持者からの資金を集めます。

2-6. ローンチ準備と市場投入

事業の準備が整った段階で、製品やサービスを段階的に市場へ投入します。このフェーズでは、効果的なマーケティング戦略を立案し、ターゲット顧客への訴求が鍵となります。広報や広告を活用して認知度を高め、初期の市場での反応を得ながら、事業を軌道に乗せます。

ローンチ準備のステップ

  • 広告・PRによる認知度向上
    広告や広報活動を通じて、ターゲット市場に製品やサービスの存在を広めます。
  • 多様なチャネルでの顧客アプローチ
    SNSやオンライン広告、展示会などを活用し、ターゲット顧客に直接訴求します。
  • パートナーやインフルエンサーとの連携
    提携先や影響力のあるインフルエンサーを活用し、拡散力を高めます。

2-7. 成長戦略とスケールアップ

新規事業を市場に投入した後は、持続的な成長を目指すフェーズに移行します。この段階では、既存顧客の満足度を高めると同時に、新たな市場や顧客層への拡大を検討します。また、事業がスケーラブル(拡張可能)であるかを評価し、成長を加速するための人材や技術の確保が重要です。

成長戦略のポイント

  • 顧客フィードバックを活かした製品・サービスの改善
    顧客の声を反映し、品質や機能を継続的に向上させ、満足度とリピート率を高めます。
  • 新市場や新顧客層への展開を推進
    地域やセグメントを拡大することで、事業の成長機会を広げます。
  • スケールアップに向けたリソース投資
    必要な人材、技術、資金を適切に投入し、拡張可能な事業モデルを構築します。

3. 新規事業を成功させるためのポイント

新規事業を成功させるためには、ものごとを計画通りに進めるだけでなく、予期せぬリスクや市場の変化に柔軟に対応することが求められます。ここでは、重要な3つのポイントを解説します。

3-1. リスクマネジメントの重要性

新規事業には常に多様なリスクが伴います。そのため、事業の開始前から開始後にかけて、潜在的なリスクを継続的に洗い出し、予防策や対応策を講じることが重要です。特に、以下のようなリスクを事前に評価し、リスク軽減のための戦略を立てることが事業の成功につながります。

主なリスクの種類

  • 競合リスク:競合他社が類似の製品やサービスを市場に投入し、競争が激化する可能性
  • 技術リスク:新技術が導入した期待通りに機能せず、開発が遅延したり品質に問題が生じるリスク
  • 資金リスク:事業が計画通りに進まず、資金不足に陥り運営が困難になるリスク

リスクマネジメントでは、これらのリスクに対する回避策や対応策を事前に計画し、迅速に実行できる体制を整えておくことが不可欠です。継続的なリスク評価と対応は、事業の安定した成長を支える鍵となります。

3-2. 顧客との共創(コ・クリエーション)の重要性

顧客と協力して製品やサービスを作り上げる「共創」は、事業成功の鍵です。顧客のニーズやフィードバックを早期に取り入れることで、製品の改善点を迅速に把握し、実際のニーズに応えることができます。顧客と密接に連携することで市場適応性が高まり、顧客満足度やブランドロイヤリティの向上も期待できます。

顧客との共創の利点

  • 市場適応性の向上:顧客の声を反映し、市場のニーズに合った製品を提供する。
  • 改善スピードの加速:顧客のフィードバックをもとに、迅速な改善を実施。
  • ブランドロイヤリティの強化:満足度を向上させ、顧客の継続的な支持を得る。

3-3. データとテクノロジーの活用

現代の新規事業では、データとテクノロジーの活用が事業戦略の最適化に不可欠です。データ分析を通じて市場のトレンドや顧客の行動を理解し、戦略的な意思決定を支えます。また、最新のテクノロジーを取り入れることで、競争優位性を確保し、事業運営の効率化が可能になります。

データ活用のポイント

  • 顧客データの分析:ターゲティングの精度を高め、効果的な施策を実施する。
  • 市場データの活用:適切な成長戦略を策定し、ビジネスの方向性を明確化する。
  • AI・自動化技術の導入:事業運営を効率化し、コストと時間を削減する。

データとテクノロジーの進化に合わせた柔軟な活用が、競争優位を築き、持続的な成長を支える基盤となります。

4. 新規事業に役立つフレームワークとツール

新規事業のプロセスを効率的かつ効果的に進めるためには、適切なフレームワークやツールの活用が不可欠です。以下に、事業戦略の立案や市場分析、競合分析などに役立つ主要なフレームワークとツールを紹介します。

4-1. PEST分析

PEST分析は、企業を取り巻く外部環境の変化を分析するためのフレームワークです。政治(Political)、経済(Economic)、社会(Social)、技術(Technological)の4つの要素を分析することで、市場の動向や事業に影響を与える外部要因を把握し、事業戦略を策定する際に役立ちます。

PEST分析の利点

  • 外部環境の変化を俯瞰的に捉えやすくなる
  • 事業に影響を与える外部要因を事前に把握し、柔軟に対応できる

4-2. SWOT分析

SWOT分析は、自社の強み(Strengths)、弱み(Weaknesses)、機会(Opportunities)、脅威(Threats)を整理するフレームワークです。内部環境と外部環境の両面から分析を行い、事業戦略を立案するための指針を得ることができます。

SWOT分析の利点

  • 自社の強みを最大限に活かし、弱みを克服するための戦略が立てやすい
  • 市場の機会を把握し、潜在的な脅威に対して適切な対策を講じるための指針を得やすくなる

4-3. VRIO分析

VRIO分析は、自社が持つリソースや能力が持続的な競争優位を築けるかどうかを評価するためのフレームワークです。Value(価値)、Rarity(希少性)、Imitability(模倣困難性)、Organization(組織化)の4つの観点から、企業がどの程度持続可能な競争力を有しているかを判断します。

VRIO分析の利点

  • 企業の持つ資源や能力の強みを定量的に評価できる
  • 持続的競争優位のために必要なリソースの開発に焦点を当てられる

4-4. ビジネスモデルキャンバス

ビジネスモデルキャンバスは、ビジネスモデル全体を一枚のキャンバスに整理するためのツールです。顧客セグメント、価値提案、チャネル、収益の流れなど、ビジネスの主要要素を視覚的に整理することができ、新規事業の構築や評価に役立ちます。

ビジネスモデルキャンバスの利点

  • 事業の全体像を一目で把握でき、戦略の漏れを防ぐ
  • 各要素の相互関係を理解し、事業計画をより具体的に進められる

4-5. リーンキャンバス

リーンキャンバスは、特にスタートアップ向けに特化したビジネスモデルキャンバスの派生ツールです。スタートアップが直面する問題に焦点を当て、短期間で効果的な事業モデルを設計するためのフレームワークです。ビジネスモデルキャンバスよりもシンプルで、特に「問題」「解決策」「コスト構造」「収益の流れ」に重点を置いています。

リーンキャンバスの利点

  • スタートアップ特有の課題に特化しており、初期段階での事業モデル設計が容易
  • リソースが限られた状況でも、迅速に戦略を構築できる

5. よくある質問(FAQ)

新規事業のプロセスに関して、よく寄せられる質問をまとめました。以下は、事業開発担当者が新規事業を進める際に直面する典型的な疑問とその回答です。

5-1. 新規事業のプロセスはどのくらいの期間がかかる?

新規事業のプロセスは、事業の規模や性質によって異なりますが、アイデアの発掘から市場投入までに1年から3年かかるのが一般的です。この期間には、市場調査やMVP(Minimum Viable Product)の開発、顧客からのフィードバックに基づく改善プロセスが含まれます。特に、新しい市場や技術を扱う場合、リスク検証や調整に時間がかかるため、さらに長期化することもあります。早期市場投入を目指すスタートアップでも、短期間の試行を繰り返しながら進むため、数カ月では完結しないことが多いです。

5-2. 新規事業の進め方がわからない場合はどうすればよい?

新規事業に取り組む際に進め方がわからない場合は、経験豊富なコンサルタントや専門家からのアドバイスを受けることが効果的です。また、事業開発に関するオンラインコースやセミナーで学ぶことで、必要なスキルやフレームワークを身につけるのも有効です。さらに、ビジネスモデルキャンバスやリーンスタートアップなどのツールを活用し、計画を視覚化して進めると整理がしやすくなります。これにより、次に取るべきアクションが明確になり、無駄を省いた計画的な実行が可能になります。

5-3. 新規事業に必要なリソースやチームはどう構築する?

新規事業では、少人数であっても専門知識を持つチームを構築することが不可欠です。初期段階では、プロダクトデザイン、マーケティング、資金調達などの専門分野をカバーできる人材が揃っていると、効率的な事業推進が可能になります。また、必要に応じて外部の専門家やフリーランサーの力を借りることで、コストを抑えながらも高度な知見を取り入れることができます。チーム構築の際には、各フェーズに応じて適切な人材を配置することで、事業の進捗がスムーズになり、将来的なスケールアップに備える体制を整えることができます。

まとめ:新規事業プロセスを理解し成功への道を切り開こう

新規事業の立ち上げは、企業にとって大きなチャレンジですが、適切なプロセスを経ることで成功の可能性を高めることができます。本記事で紹介したプロセスは、事業開発の進め方を体系的に理解するための基本的なフレームワークです。これを実践することで、リスクを最小限に抑え、より効果的に市場にアプローチすることができます。

重要なのは、事業アイデアの発掘から市場投入、そして事業の成長に至るまで、常に顧客のニーズを意識し、柔軟に対応することです。データの活用やテクノロジーの導入も、現代のビジネスにおいて非常に重要な要素となります。これらを踏まえ、次の一歩を踏み出す準備を整えましょう。

まずは、さらなる詳細な情報や具体的な実践方法を知りたい方は、ホワイトペーパーをダウンロードして、プロセスを深く理解し、実際の業務に役立ててください。

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監修者

喜多 竜二

えそら合同会社 代表社員/HCD-Net認定人間中心設計専門家

2009年にUXデザインコンサルティングを専門とする「えそら合同会社」を設立、これまでに新規事業をはじめとする100を超える事業を支援してきた。自身は行動観察をはじめとするエスノグラフィを専門とし、生活者に対する共感を出発点としたユニークなアイデア発想の場づくりや、UXデザインの組織導入に力を入れている。東京大学工学部卒業、シドニー工科大学大学院修了。

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