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物が売れない本当の理由は商品アイデアにある!よくある勘違い3つ

「自信を持ってローンチした商品の売れ行きが伸び悩んでいる…いろいろ模索したけど改善しない…」

「この商品は売れないはずがないと社内で意気込んでいたが、顧客からの反応がいまひとつ…」

自信を持ってローンチした商品がなぜか売れず「このままでは納得できない!腑に落ちる理由が知りたい」と様々な情報を収集している中で、この記事にたどり着いたのではないでしょうか。

多くの新規事業開発に携わってきたえそらLLCでは、物が売れない本当の理由は、商品のアイデア自体にある可能性が高いと考えています。

「物が売れない」と思ったらマーケティング施策や価格設定、営業活動を疑うのではなく、まず商品の核となるアイデアを疑う必要があるのです。

とくに、物が売れないときは認知の歪みがかかり、下記のような思考に陥りがちです。

物が売れない理由のよくある勘違い

1つでも当てはまる節がある場合は一度立ち止まり、この記事を読み「本当の理由はどこにあるのか」考えてみましょう。

本記事では、様々な新規事業を支援してきた私たちえそらLLCだからこそ分かる物が売れない本当の理由を詳しく解説していきます。

最後まで読めば、なぜ今まで物が売れなかったのか腑に落ちて、具体的な改善策を検討できます。

現状は売れていない商品でも、アイデアを見直すことで顧客から愛されるようになった事例もあります。

まずはこの記事を読み、物が売れない現状を脱却する糸口を掴んでください。

1. 物が売れない本当の理由は商品の「アイデア自体」にある可能性が高い!

冒頭でも触れたように、物が売れない本当の理由は商品、サービスの「アイデア自体」にある可能性が高いです。

なぜなら、どれだけマーケティング、デザインにこだわり戦略的な売り方をしても、根本となる「誰にどんな価値を提供するか(アイデア)」が誤っていると、顧客ニーズがなく商品が売れないからです。

物が売れない理由は、大きく分けると「What」と「How」の2つがあります。

What 商品アイデアそのもの
例:小学生を対象に勉強が続かない課題を解決するプラットフォームを提供する
How 商品の売り方や実装
例:広告戦略、営業方法などの商品を売る方法を考える

「What」は、商品のアイデアそのものです。

誰にどのような価値を提供するのか、独自のアイデアが該当します。

例えば「小学生を対象に勉強が続かない課題を解決するプラットフォームを提供する」というアイデアがWhatに該当します。

一方で、「How」は、商品の売り方や実装のことです。

先ほどの例で言うと、多くの人にプラットフォームを使ってもらえるように広告を出稿する、おしゃれなデザインにするなどが該当します。

物が売れないと感じたときに多くの場合は「広告がよくない」「価格が高い」など、Howの部分を疑いがちです。

しかし、「誰も欲しがらないアイデア」が根本にある場合は、いくらHowを改善しても売れるようにはなりません。

それどころか、間違ったアイデアをベースに改善を積み重ね、リソースだけを浪費してしまう悪循環に陥る可能性があるのです。

だからこそ、あれこれと手を尽くしても物が売れない場合は、アイデア自体に本当の理由があると疑う視点が重要です。

2. 物が売れない本当の理由を理解して改善した成功事例

「物が売れない本当の理由がアイデアとはどういうことだろう?」と感じた方もいるかと思います。

ここでは、商品、サービスアイデアを改善して物が売れるようになった事例をご紹介します。

企業名 アイデア
株式会社カミナシ 改善前のアイデア:食品工場の衛生管理の1点に絞り事業を展開
改善後のアイデア:飲食チェーンや運輸、設備管理などノンデスクワーカーの現場で使用している「紙のチェックリスト」をDXするソリューションに転換
Superhuman 改善前のアイデア:高機能メールクライアント
改善後のアイデア:世界最速のメール体験

※高機能メールクライアントとは:高い機能を持つメールの送受信、管理などをするソフトウェアのこと

どのようにアイデアを変えて顧客から選ばれるようになったのか分かるので、参考にしてみてください。

2-1. 株式会社カミナシ:思い切って事業アイデアそのものを変えて顧客から選ばれるようになった事例

項目 概要
課題 ・食品工場の衛生管理の1点に絞り事業を展開していた
・月間問い合わせ件数が5件以下など低迷が続いた
アイデアの改善後 ・飲食チェーンや運輸、設備管理などノンデスクワーカーの現場で使用している「紙のチェックリスト」をDXするソリューションに転換
・月間100件近くの問い合わせを獲得できた

現場向けSaaSを提供している「カミナシ」を創業した諸岡裕人さんは、自身の父親が創業した食品工場での勤務経験からIT化が遅れている「ノンデスクワーカー」に使いやすいSaaSを提供したいと思い2016年に起業しました。

食品工場の衛生管理の1点に絞ることが成功確率を上げると考えていたものの、月間問い合わせ件数が5件以下。この中から商談化しない時期が続いたこともあるそうです。

年間で300以上の現場を見て1,000人以上に話を聞きながら、共同創業者が冗談ぽく言った一言がきっかけで2019年に思い切って方向転換することにしました。

食品工場だけでなく、飲食チェーンや運輸、設備管理などノンデスクワーカーの現場で使用している「紙のチェックリスト」をDXするソリューションに転換したのです。

2020年6月末にローンチしたサービスは月間100件近くの問い合わせがあり、創業以来の月間新規受注額を記録することができたそうです。

SaaSの機能やマーケティング施策などに舵を切るのではなく、思い切って事業のアイデアそのものを変えることで顧客から選ばれるようになった事例だと言えるでしょう。

参考:CORAL「負け続けた3年―、あるスタートアップのピボットから学ぶ3つの教訓

2-2. Superhuman:顧客の声を分析して「世界最速のメール体験」とアイデアを再定義

項目 概要
課題 ・商品が市場の強い需要に応えられていないと感じていた
アイデアの改善後 ・PMFサーベイの結果から「世界最速のメール体験」とアイデアを再定義した
・再定義したアイデアに沿って商品を改善してユーザー定着率・満足度が大幅に向上

高速処理メールアプリを展開する「Superhuman」は、サービスをリリースしたものの商品が市場の強い需要に応えられていないと感じていました。

そこで、PMFサーベイ(顧客の満足度や商品への依存度を測定する)を実施して、ユーザーに「Superhumanが使えなくなったらどう感じるか?」と問いかけました。

その結果、Very disappointed(とてもがっかりする)と回答したのはわずか22%。商品が市場の強い需要に応えられていないことが明確になったのです。

そこで、商品が市場の強い需要に応えられるように、調査結果を徹底的に分析しました。その結果、Superhuman のユーザーは「圧倒的な速さ」と「UI体験」を評価していることが分かりました。

今までは高機能メールクライアントを目指していたのですが、「世界最速のメール体験」とアイデアを再定義して下記のような改善をしたのです。

【Superhumanの改善策】

  • 処理速度のさらなる高速化
  • ショートカット機能の強化
  • メール全体を自動入力できる機能を使ったさらなる自動化・デザインの改善

このような改善をしてから、ユーザー定着率・満足度が大幅に向上。サービスに「非常にがっかりした」と回答したユーザーの製品市場適合スコアは、22%から58%まで上昇しました。

アイデアを再定義して改善を重ねることで、市場に強い需要があるサービスになった事例だと言えるでしょう。

参考:First Round「Superhumanが製品市場適合性を見つけるためのエンジンを構築した方法」

3. 物が売れない理由のよくある勘違い3つ

物が売れないのは「アイデアそのものに原因がある」とは知りつつも、さまざまなバイアスにより正しい判断ができなくなることがあります。

あなたの会社の現状と照らし合わせて、正しい判断ができているかチェックしてみてください。

  • 商品アイデアを疑うことを避けている
  • 社内や一部の顧客から評判がよかったとアイデアを過大評価している
  • 「これだけ時間とお金をかけたのだから間違いない」と考えている
  • 市場調査やテスト販売の結果を深く検証せず、楽観的に捉えている
  • 売れない理由を「宣伝不足」「営業力不足」など他の要因にばかり求めている
  • 類似商品が売れていなくても「うちの商品は違う」と考えている
  • 社内や関係者の評価を根拠に「売れるはず」と考えている

3-1. 「商品アイデア自体は良い」と思い込んでいる

1つ目は、商品アイデア自体は良いと思い込んでいることです。商品アイデアは、多くの時間とコストを投資してやっと形になったものです。

努力の賜物だと言える商品アイデアを「実は失敗しているのでは?」と疑うのは、非常に勇気がいることです。

多くの場合は「ここまでの努力を無駄にしたくない」という心理的バイアスが働き、売れない商品の根本にあるアイデアを疑うことが難しいのです。

例えば、新しい風味の飲料を発売したものの、売上が低迷しているとしましょう。ローンチ前に社内で試飲をしたところ「おいしい!」「これは売れる」と大絶賛でした。

このような背景があるとより一層、市場には受け入れられなくても「商品アイデアには問題はない」と思い込んでしまうものです。

物が売れない現実があるのにも関わらず商品アイデアを疑えていない場合は、一度俯瞰的な視点で「本当に商品アイデアに問題はないのか」考えてみましょう。

「商品アイデア自体は良い」と思い込んでいないか、チェックしましょう

以下のいずれか一つでも当てはまったら、思い込みが発生しているかもしれません。

  • 商品アイデアを疑うことを避けている
  • 社内や一部の顧客から評判がよかったとアイデアを過大評価している
  • 「これだけ時間とお金をかけたのだから間違いない」と考えている
  • 市場調査やテスト販売の結果を深く検証せず、楽観的に捉えている
  • 売れない理由を「宣伝不足」「営業力不足」など他の要因にばかり求めている
  • 類似商品が売れていなくても「うちの商品は違う」と考えている
  • 社内や関係者の評価を根拠に「売れるはず」と考えている

3-2.「とりあえずローンチして、後から改善できる」と思い込んでいる

2つ目は、とりあえず商品をローンチして、その後に改善できると思い込んでいることです。

商品をローンチしても、商品が売れるか売れないかという結果しか分かりません。

本来、商品を改善するときに必要な「顧客がなぜ買わないのか」「どこに不安があるのか」などの深い顧客理解は、ローンチをしたからと言って明確になるわけではありません。

そのため、物が売れないという事実は分かっても、何を改善するべきか特定できず、その場しのぎの対応になりがちです。

また、商品をローンチしてしまうと「アイデアには問題ない」と根本的な部分を疑いにくくなります。

その結果、ローンチ後に確信をついた改善ができずに、売れる商品にならないことも考えられるでしょう。

実際に「2. 物が売れない本当の理由を理解て改善した成功事例」でも触れた Superhumanの創業者も、「とりあえずローンチをして数ヶ月努力すれば良いという行動は、商品に対する長年の投資を考えると無責任で無謀だ」と話しています。

商品開発をしていると、ローンチを急ぐ重圧や周囲の目があります。

だからといって「とりあえずローンチだけして後から改善すればいい」と安易に考えても、アイデアに問題があればその場しのぎの改善策では売れるようにならないのです。

参考:First Round「Superhumanが製品市場適合性を見つけるためのエンジンを構築した方法」

「とりあえずローンチして、後から改善できる」と思い込んでいないか
チェックしましょう

以下のいずれか一つでも当てはまったら、思い込みが発生しているかもしれません。

  • ローンチを最優先にしており、顧客理解や検証は後回しにしている
  • 「市場に出せば自然とフィードバックが集まるはず」と考えている
  • 「ローンチ後に修正すればいい」と安易に考えているが、改善の手順や根拠を持っていない
  • 売れない理由を分析するための仕組み(データ収集・顧客ヒアリングなど)が整っていない

3-3. 「マーケティング施策が間違っている」と思い込んでいる

3つ目は、マーケティング施策が間違っていると思い込んでいることです。

あなたは「物が売れない」という現状をどのように確認していますか?多くの場合は、下記のようなマーケティング施策の数値を確認するでしょう。

【物が売れないと認知するためのマーケティング施策例】

  • 広告の反響が低い
  • 問い合わせが少ない
  • ランディングページのコンバージョン率が低い
  • 商品ページの訪問者数が少ない

このような売上に直結しやすい数値をマーケティング施策で追っていると「広告戦略がよくなかった」「商品ページのデザインが悪い」など、ついついマーケティング施策を疑ってしまうものです。

しかし、本当にマーケティング施策が問題であれば、施策を改善すれば物が売れるようになるはずです。

例えば、広告のデザインや掲載先を変えるなどの改善をすれば、商品が少しずつ売れるようになるでしょう。マーケティング施策を改善しても物が売れないのは、やはり根本的なアイデアに問題があることが多いです。

表層的なマーケティング施策に目が留まりがちですが、その根底にあるアイデアを疑う必要があるのです。

「マーケティング施策が間違っている」と思い込んでいないか、チェックしましょう

以下のいずれか一つでも当てはまったら、思い込みが発生しているかもしれません。

  • 広告やSNS運用などのマーケティング施策に課題があると考えている
  • マーケティング施策を改善してもなかなか物が売れない
  • 「商品が売れない=マーケティングの責任」と考えている
  • 商品の提供価値よりも「どう伝えるか」「どこで見せるか」に議論が偏っている
  • マーケティング成果と商品の売れ行きを強く紐づけ過ぎている

4. 物が売れない本当の理由は「顧客理解」で改善できる!

ここまで物が売れない本当の理由を解説してきました。

物が売れない本当の理由はアイデアの外側にあるのではなく、商品アイデア自体にあると納得できたでしょう。

では、物が売れない理由は、どのように改善すればいいのでしょうか?

それは誰に、どんな価値を届けるか」というアイデアの出発点になる「顧客理解」を見直せばいいのです。

アメリカの市場調査会社「CB Insights」が公表した「Top reasons startups fail( スタートアップが失敗する主な理由)」によると、新規事業の多くは市場にニーズがないことに気づけず失敗していることが分かります。

参考:CBINSIGHTS「The Top 12 Reasons Startups Fail -2021-」を参考に、上位データをグラフ化して掲載

市場にニーズがない=誰も欲しがらないため、必然的に物が売れません。

このような事態を避けるには、商品アイデアの核となる「どんな悩みを抱えた人に、どんな喜びを提供するのか」をしっかりと定義するためにまずは徹底的に顧客を理解することが必要なのです。

例えば「このアイデアは面白いかも!」と突発的に浮かんだアイデアをもとに商品開発をしようとしても、顧客が本当に欲しがっていなければ売れにくくなります。

あなたの商品の対象となる顧客の解像度を上げて「この商品なら喜んでもらえる」と、具体的にイメージできるようになることが売れる商品への第一歩です。

顧客理解は本来商品アイデアを出す前にするべきですが「2. 物が売れない本当の理由を理解して改善した成功事例」で触れたように、ローンチをしてからでも改善できます。

まずは、あなたの商品を愛してくれる顧客を誰よりも理解するところから始めましょう。

▼ 顧客理解については、下記の記事でも詳しく解説しています。

新規事業を成功に導く「正しい顧客理解」とは?捨てるべき3つの常識と”未来の” 顧客インサイトの探り方

▼ 商品のアイデアを改善するときは、下記の記事のアイデアの出し方を参考にしてみてください。

商品開発アイディアが溢れて止まらない!再現性の高い思考術

「商品が売れない本当の原因は?」

顧客理解に強い えそら LLC が伴走しながら特定します

物が売れない原因を特定するには、商品のアイデア、顧客理解を整理して、どこに原因があるのか特定することが重要です。

しかし、ペルソナやカスタマージャーニーマップを作成して、顧客理解できたつもりになるだけではなかなか本当の原因が見えてこないのが現状です。

私たちえそらLLCは顧客理解に強みがあり、物が売れない根本的な原因を特定しつつ改善策を見つける伴走支援をしています。

【えそらLLCの支援の強み2選】

  1. 「WhatとHow」を明確にして、なぜ売れないのか原因を特定できる
  2. 顧客理解を深めるストーリーボードや顧客インタビュープラットフォーム「pivo」を活用して顧客の課題、求めていることを可視化できる

社内のメンバーやチームだけで原因を特定しようとしても、認知の歪みや思い込みが起こりやすいです。 知識とノウハウがある客観的な視点を入れることで、社内では想像できなかった物が売れない本当の原因が分かります。

  • ローンチした商品が売れず納得できる原因を模索している
  • マーケティングや価格などの見直しをしても商品が売れずに悩んでいる
  • 今考えている商品が売れるのか自信がない

など、どうにかして売れる商品を開発したいとモヤモヤを抱えている場合は、ぜひお気軽にそのお気持ちをお聞かせください。

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5. まとめ

本記事では、物が売れない本当の理由をまとめて解説しました。最後に、この記事の内容を簡単に振り返ってみましょう。

〇 物が売れない本当の理由は「What(商品アイデアそのもの)」にあることが多い

What 商品アイデアそのもの
How 商品の売り方や実装

〇 物が売れない理由のよくある勘違いは下記の3つ

  • 「商品アイデア自体は良い」と思い込んでいる
  • 「とりあえずローンチして、後から改善できる」と思い込んでいる
  • 「マーケティング施策が間違っている」と思い込んでいる

〇 物が売れないときは「誰に、どんな価値を届けるか」というアイデアの出発点になる「顧客理解」を見直せばいい

物が売れない本当の理由は、商品の売り方や実装ではなく、商品の核となるアイデア自体が抱えていることが多いです。 商品アイデアを見直したいけれど、どのような視点で見直すべきか分からないと悩んでいる場合は、ぜひ一度私たちえそらLLCにご相談ください。

監修者

喜多 竜二

えそら合同会社 代表社員/HCD-Net認定人間中心設計専門家

2009年にUXデザインコンサルティングを専門とする「えそら合同会社」を設立、これまでに新規事業をはじめとする100を超える事業を支援してきた。自身は行動観察をはじめとするエスノグラフィを専門とし、生活者に対する共感を出発点としたユニークなアイデア発想の場づくりや、UXデザインの組織導入に力を入れている。東京大学工学部卒業、シドニー工科大学大学院修了。

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