esaura LLC, えそら合同会社

WORKSえそらのUXデザイン事例

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【事例紹介】だれでも使える「オンライン試験」をどうデザインするか?(株式会社サーティファイ様)

今回は、資格検定の主催や、オンライン試験監視システムを開発・提供している株式会社サーティファイさま(サービス名:スマート入試)に行ったUXデザイン支援の事例をご紹介いたします。

同社では新規事業としてサービスを開始した「スマート入試」のUXに課題を感じ、改善をご検討。えそらLLCでは2022年10月からご支援を行いました。

担当の蛭子拓夫さま(画像左)、中野憲晃さま(画像右)に、えそらのUXデザイン支援を受けた率直なご感想をお話しいただきました。

クライアント情報/ご担当者さま情報
  • 株式会社サーティファイ
    (サービス名: スマート入試
  • 事業内容:
    ビジネス能力、技能に関する認定試験の開発・主催・実施、主催試験に対応した対策問題集の開発・販売
  • ご担当者さま:
    ・DX事業部 プロダクトマーケティンググループ マネージャー
    蛭子拓夫さま(企業や大学主催の試験ご担当)
    ・DX事業部 プロダクトプランニンググループ
    中野憲晃さま(自社主催の検定試験ご担当)

ご依頼前の課題と成果

<背景/課題>

既存のお客様の満足度が低い要因として、UXに大きな課題を感じていた
中学生でも初見で正しく操作できるサービスに改善したい

<課題に対する成果>

デザイナーも含め、自分たち自身がユーザー視点になれた
見た目だけではなく、使い勝手を意識して改善することができた

インタビュー

ー 今回のご相談の背景を教えてください

中野さま:私たちの「スマート入試」というサービスは、2つの監視カメラとAIによる強力な不正監視機能を備えたオンライン試験監視システムとして、大学入試や企業の入社試験などにご活用いただいています。

営業担当者や受験者の声を聞いて、もともとUXにおおいなる課題を感じていました。

例えば、受験者は事前に、スマホとパソコンの2つのカメラをセットアップする必要があるのですが、スマホをパソコンにかざして行うペアリング操作について、使い勝手が悪いという声が多数挙がっていました。

まだ試行錯誤中の新しいサービスなので仕方がない部分はあるものの、そこに甘んじず受験者さんに喜んでもらえるようになることを最大のミッションに考えていました。

蛭子さま:私が担当するお客さまは、当初は大学や大学院での入試、あるいは就職での採用試験ご担当者さまだったのですが、最近は、高専や高校入試のご担当者さまからもご依頼をいただくことが増えてきました。

その中で、私も中野と同じような課題があり、既存のお客様の満足度が低い要因として、UXが悪いがゆえということは、まざまざと分かっていました。そこで、今回の改善の定性的なゴールとしては、“中学生でも初見で正しく操作できるサービスに改善したい”ということを挙げ、えそらさんに相談しました。

UXの悪さは、お問い合わせに直結してしまうんですよね。

入試の時に試験問題以外で質問するというのは、受験者にとって不幸ですし、入試本部の先生方にも申し訳がない。僕らが入試の邪魔をしてはいけないんです。オンラインで受験できるこということは体験として素晴らしいことですし、色々とメリットはあります。しかし、トレードオフとしてUXが悪いというのは非常に本末転倒になるため、UXの向上を日々ミッションにしていました。

ー パートナー企業を決めるまでに複数社ご検討いただいていたと思いますが、最終的にえそらを選んでいただいた決め手はどこでしたか?

蛭子さま:まずUX改善が必要だというところから、相談先として私の方で3社にまで絞り、すべての会社さんから話を伺った中で、最終的にえそらさんに決めました。

理由としては、今回私たちのサービスが新規事業ということもあり、UXデザインの専門性に加え、特に新規事業開発の知見を豊富に持っているという点、そしてコクヨさんの事例から、教育への解像度も非常に高いだろうと感じたからです。

何より、対応が素晴らしかった!えそらさんなら間違いないな、ここに頼めば大丈夫だろうという感覚で頼もしかったです。

私たち自身、この事業に対してワクワクしているのですが、商談の中で、今回伴走してくださった喜多さんからも「ワクワクしています!」と言っていただいたんですよね。自分たちと同じ気持ちでいてくれている、という点も、とてもうれしく、ぜひ一緒にお仕事をしたい!と思ったのを覚えています。

ー これまではアンケートを取られて、それをもとに改善される活動をされてきたと伺っています。今回は初めてユーザーテストを行い、実際のユーザーと対話されたと思いますが、対話のなかったこれまでと、対話のあった今回とでは違いはありましたか?

蛭子さま: はい、全然違いました。 特に私のお客さまの場合、大学や企業の試験担当者さまということもあり、エンドユーザーの声を聞く機会がありませんでした。

それに対して、今回、対面で生の声をしっかりお聞きできたのは、非常にメリットが大きかったです。

例えば、余計なものがファーストビューにあると本来見てほしいものを見てもらえなくなってしまうのか…など、こちらとしては、まったく気がついていなかったような観点を得られたので、本当にやって良かったです。

中野さま: 私も、新しい気づきがありました。 ユーザーテスト中に「マウスは右手左手どちらを使いますか?」と聞いたところ、返答に悩まれていたんですね。

そこで「悩まれていたところはどこですか?」と聞いたところ、 「ノートPCでパットを使っているのですが、その場合どうしたらいいですか?」と逆に質問されるというシーンがありました。

アンケートだと普通に右と書かれてしまうようなところなので、このようなキャッチボールは対面でないと気づかなかった点だなと思いました。

他にも色々ありましたが、改善のきっかけとなる気づきをたくさん見つけることができて、良かったです。

ー 今回は、えそらのサポートのもと、ユーザーテストをご自身で行っていただきました。 サポートがあるとしても、未経験でユーザーテストに挑戦する上で不安に感じていた点があったと思います。 今回はどのように解決されましたか?

蛭子さま:ユーザーテストをするからには、成果の期待値/ゴール設定に即したテスト項目の設計が必要だろうと考える中で、どのようなことを聞けばいいのかというところを自分たちで考えてはみたのですが、本当にそれが正しいのかは不安でした。

そんな時もえそらさんのレビューがあったので、助かりました。きちんとレビューをしてもらった上でユーザーテストに臨めたのは、とても心強かったです。

中野さま:私も蛭子と一緒で、どのような質問をすればいいのか、最後の質問まで時間内に聞けるか、また、逆に早く終わらせてしまって、十分なヒアリングができないんじゃないかというところは不安でしたが、無事に成功してよかったです。

蛭子さま:あと、中野の提案でロールプレイングを行いました。

私は営業で、人から話を聞くことに慣れているため、事前の練習は必要ないだろうと思っていました。それが、実際行ってみたところ、驚くほど時間がかかってしまい、結果、かなり質問項目を削らないといけないことが分かったので、今回、行っておいてよかったな、と心から思いましたね。もしロールプレイングを行っていなかったら時間内に収まらず、聞きたいことも聞けなかっただろうな…と思います。

中野さん、ちなみにロールプレイングって、喜多さんからのアドバイスだったんですか?

中野さま:そうです、喜多さんから事前にご提案いただいていました。自分でもしておかないとまずいよな、という認識があったので行いましたが、本当に行なってよかったですよね。

蛭子さま:ロールプレイングはした方が絶対いいです。

ー 今回は、ユーザーテストをする上で弊社のpivoをご利用いただきました。ユーザーテストまでの多くの業務をpivoが担っていたと思いますが、実際pivoを使ってみて、一番良かった点を1つ挙げるとしたらどこですか?

中野さま:ユーザーテストを行った経験がなかったので、ひと通り終えてみて感じたのは、ユーザーを集めるときにLINEを使う点や謝礼が支払われるところですね。とても便利でした。

蛭子さま:私もユーザーが一番使うであろうツール(LINE)でコミュニケーションを取れたのは良かったと思いました。 テストのためだけに専用のツールを入れるわけではないというところは、とても良いですよね。そういった点でも、ユーザーさんが、インタビューを受けるまでの体験自体がUX的に優れていて、とても良いと感じました。

中野さま:さらにもう一点挙げて良いのだとすれば、今回3人目のユーザーさんとの調整がなかなか決まらず、ようやく5人目くらいで日程調整が確定したのですが、そこの調整を自分たちで行っていたらとても大変だっただろうなと思いました。そのような部分はすべてpivoにおまかせできていたので、とても楽でした。

ー 今回pivoをご利用いただいたことで、今後はいつでもユーザーテストができる環境が整えられたと思います。今後のご利用の予定はありますか?

蛭子さま:はい!改善は一度きりではなく、これから何度も続いていくことなので、今後もpivoを使ってユーザーテストを継続していきたいと思います。

ー 今回のご支援は、約4ヶ月という期間でしたが、一番の成果は何だったと思いますか?

蛭子さま:デザイナーも含めて、我々の視点が、非常にユーザー視点になったことが一番の成果でした。

今回はデザインやビジュアルを納品してもらうのではなく、我々をトレーニングしてもらったという意味で、とても成果があったと感じています。 例えると、魚を釣ってもらうのではなく、魚の釣り方を教えてもらったというような感覚でした。

ただ短期的に、場当たり的にポッと魚をもらうのではなく、自分たちで魚を釣れるようになった、といったところが今回の成果だったと思います。

中野さま:蛭子と同じく、チーム全員がユーザー視点に立てたことにつきるかなと思います。見た目だけではなく、使い勝手を重視しながら、改善を進められました。4ヶ月の間でユーザーに対して理解をとても深められたのは大きな成果でした。

今回は、期間が短かったという点と、自社の規模が大きいのでピンポイントでしかお願いできませんでしたが、欲を言えばもっと全体をお願いできる機会が欲しいなと思いました。  

※シナリオ

蛭子さま:今回、ユーザーにとっていただきたい行動を順番に書き出して、そのひとつひとつに対して、ユーザーがどう思うか、どこで迷うかという心の声をプロットしていくということを行いました(※シナリオ)。

これまでこのような手法を使って、ユーザーの心の声に耳を傾ける機会がなかったので、これが本当に良かったです。ユーザー視点の大切さを実感しました。

今後もこの手法を用いて、同じようにできると思うので活用していきたいです。

貴重なご意見をいただきありがとうございました。

えそらLLCでは、新規事業におけるデザイン支援を行なっております。ローンチ後のサービスのデザイン改善にお困りの方は、ぜひお問い合わせください。

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