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新規事業の成功確率は10〜20%!成功率を上げる考え方・ステップ

「新規事業の成功確率を調べると、7%とか3割とか全然違う数字が出てくる」
「本当のところ、新規事業の成功確率って何パーセントなのかを知りたい」

多くの方が「新規事業の成功確率」の実際の数字を知りたくて検索をしたのではないでしょうか。

結論からいえば、新規事業の成功確率は調査によって7%〜30%と幅があるものの、だいたい10%〜20%と言えるでしょう。

しかし重要なのは、この数字そのものにとらわれすぎないことです。もっといえば、成功確率が1割でも2割でも数字自体にはあまり意味がありません。重要なのは、社内での新規事業の成功確率を上げることです。

さらに後半では、実践に役立つ新規事業を進める具体的な7つのステップも紹介します。

読み終えるころには、単なる数字に振り回されず、失敗を学びに変えて次の挑戦につなげるための道筋が見えてくるはずです。

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目次

1. 新規事業の成功確率は「10%~20%」程度とする調査が多い

新規事業の成功確率は、調査によって7%〜30%と幅がありますが、総合的に見ると「10%〜20%程度」に収束すると考えられます。

以下は、代表的な調査や言い回しを整理してまとめた表です。

【新規事業の成功確率に関する主なデータ】

出典 新規事業の成功確率
アビームコンサルティング「新規事業の実態調査」
・調査年:2018年
・調査対象:売上規模200億円以上の有力企業
・有効回答数:780件
・計画立案に至った割合は87%
・立ち上げ準備に至った割合は62%
・立ち上げに至った割合は45%
・単年黒字化した割合は17%
累損解消に至った割合は7%
野村総合研究所「中小企業・小規模事業者の成長に向けた事業戦略等に関する調査に係る委託事業 事業報告書」
・調査年:2016年
・調査対象:大企業・中小企業
・有効回答数:3,766件
・新事業展開に向けた取り組みを実施している企業のうち、「目標を達成でき成功した」と回答した割合=26.9%
・さらにそのうち「直近5年度の経常利益率が増加」と回答したのは51.4%なので
経常利益増加にまで至った割合は約14%
書籍『マッキンゼー 新規事業成功の原則』 新規事業が一定のスケールを獲得する確率は通常は20%未満
・創造・構想・構築・拡大の4フェーズを実践した企業では70%近くまで高まる
昔からの言い回し「千三つ」 ・新規事業の成功率は千三つ(0.3%程度)

「結局、成功確率は何割なの?」と感じる方もいるかもしれませんが、実際にはこうした数字自体には大きな意味はありません。

なぜなら、新規事業の成功確率は「成功の定義」や「調査対象」によって異なるからです。黒字化に至る割合と、収益が増加した割合とではまったく違う数字になります。さらに、担当者や企業の経験値、外部コンサルを活用しているかどうかでも結果は大きく変わります。

たとえば書籍『マッキンゼー 新規事業成功の原則』によると、「通常は2割未満だが、仕組み次第で7割近くまで引き上げられる」としています。つまり、経験や体制、仕組みの整え方次第で、成功確率は大きく上下するのです。

つまり、単純な数字を比較してもあまり意味はなく、重要なのは「失敗パターンから学ぶこと」「成功するための枠組みを知ること」なのです。

2. 新規事業の成功確率はどう頑張っても100%にはならない

1章では、新規事業の成功確率はおおよそ1割〜2割程度にとどまるという調査結果を確認しました。データによって数値に幅はあるものの、共通しているのは「ほとんどの新規事業は失敗する」という厳しい事実です。

2章では「新規事業の成功確率はどう頑張っても100%にはならない」という前提に立ったうえで、以下の内容を解説していきます。

新規事業の成功確率はどう頑張っても100%にはならない
  • マッキンゼーの仕組みでも新規事業の成功確率は7割
  • 撤退=失敗ではなく「次に成功するための材料」と位置付ける
  • 失敗の中から次の成功を生み出す文化を持つことが大切

「どうしても成功させたい」「失敗したくない」と考えている方こそ、まずはマインドを整え、失敗との正しい向き合い方を理解することが大切です。

2-1. マッキンゼーの仕組みでも新規事業の成功確率は7割

新規事業の成功確率は、どんなに仕組みを整えて成功率を上げたとしても、100%にはなりません。「かならず成功させる」という考え方自体が現実的ではないのです。

たとえば、書籍『マッキンゼー 新規事業成功の原則』では、通常2割の新規事業成功率を7割まで高める方法を解説しています。逆にいうと、どんなに成功確率を高めたとしても3割は失敗するということになります。

これは企業規模や業界を問わず同じ傾向が見られ、いかに優れた仕組みを導入しても、完全に失敗を避けることはできないことを示しています。

つまり新規事業においては「100%成功する方法」を探すこと自体がナンセンスであり、仕組みで成功確率を少しでも引き上げつつ、残る失敗とどう向き合うかを考えることが重要です。

2-2. 撤退=失敗ではなく「次に成功するための材料」と位置付ける

新規事業において撤退は「失敗」ではなく、次の成功に近づくための材料と考えるべきです。

多くの方が「撤退=失敗」と思いがちで、「撤退の判断はしたくない」「このまま進み続けたい」と思いがちです。しかしながら、撤退は失敗ではなく「成果」と位置づけて、その過程で得られる学びを組織に還元できれば、次の挑戦の成功確率を高めることができます

なぜなら、前述のとおり新規事業の大半は失敗に終わるからです。10の事業を立ち上げても、8つや9つはうまくいかないのが現実です。だからこそ、その過程で得られた再現性のある学びを組織に還元することが次の挑戦に効いてくるのです。

Amazonは「Fire Phone」で失敗しましたが、その経験は後の「Amazon Echo」や「Alexa」の成功に活かされました。Googleも数多くのサービスを終了させていますが、その過程で培った技術や知見が新たな事業に活かされています。大企業でさえ失敗を繰り返しながら前進しているのです。

自分が出した新規事業アイデアを「どうにか進めたい」と考えてしまいがちですが、撤退の判断も重要な成果のひとつになると肝に銘じておきましょう。

2-3. 失敗の中から次の成功を生み出す文化を持つことが大切

新規事業は失敗を前提とした活動だからこそ、失敗から得た学びから次の成功を生み出す文化を持つことが重要です。

Googleには、誰かが失敗した時に「フェイル・ベル(失敗の鐘)」を鳴らして祝う文化があり、数多くのサービスを終了させながら得た学びを次の挑戦に活かしてきました。

こうした文化があるからこそ、GmailやYouTubeなど世界的に成功したサービスを育てることができたといえるでしょう。

新規事業は「全部成功させる」のではなく「失敗を繰り返す中で必ず成功を育てる」という発想が不可欠です。そのなかで、たくさん失敗しながらも、成功確率を10%ではなく30%・50%・70%に引き上げていくことが大切です。

3. 新規事業の成功確率を上げるために知っておくべき5つの考え方

新規事業はどんなに仕組みを整えても100%にはならず、「失敗と隣り合わせ」です。しかしながら、その中でも、できるだけ成功確率を上げていくことが大切です。

3章では、新規事業を推進するうえで必ず押さえておきたい5つのマインドセットを紹介します。

新規事業の成功確率を上げるために知っておくべき5つの考え方
  • 成功事例からではなく失敗事例から学ぶマインドを持つ
  • 成功は「複数要素の掛け算」と理解し1つも欠かさない姿勢を持つ
  • 最も0になりやすい「No Market Need(市場にニーズがなかった)」を避ける意識を持つ
  • PMFを初期段階からゴールに据える視点を持つ
  • 意思決定を進めるときは「説明型」ではなく「共感型」で臨む

マインドを整えることで、具体的な施策や手法の効果を最大限に発揮できるようになります。

3-1. 成功事例からではなく失敗事例から学ぶマインドを持つ

新規事業の成功確率を高めたいなら、成功事例をなぞるのではなく「失敗事例から学ぶこと」が重要です。

なぜなら、新規事業の成功要因は複雑で特殊な環境に依存することが多く、再現性が低いからです。一方で、失敗の原因には共通パターンがあり、再現性が高いのです。

この考え方を表したのが、眼鏡店OWNDAYSの田中修治社長の「成功はアート、失敗はサイエンス」という言葉です。

新規事業の成功は、市場環境や競合の動向、タイミング、経営者の資質、社内体制、そして特殊な要素も含めて、複数の要素が掛け合わされた結果です。まさに「アート」のようなもので、明確な再現性を持たせることができません。

一方で、失敗には再現性があります。市場調査不足や資金計画の甘さ、参入タイミングの誤りなど、多くの新規事業が共通する理由で失敗しており、同じパターンが繰り返し観察されます。
失敗の原因は分析可能であり、データや論理に基づいた回避策を講じやすいことから「サイエンス」に近い性質を持っているのです。

典型的な失敗要因を事前に把握し、検証や準備の段階で潰していけば、同じ轍を踏まずに済みます。

新規事業が失敗する7つの原因については、「新規事業が失敗する原因7つと根本的な原因・成功の秘訣を詳しく解説」でさらに詳しく分析して解説しています。

新規事業は成功の再現性が乏しい一方、失敗には共通パターンがあります。だからこそ、失敗事例を学び、原因を理解して回避することが、結果的に成功確率を高めるもっとも現実的なアプローチです。

3-2. 成功は「複数要素の掛け算」と理解し1つも欠かさない姿勢を持つ

新規事業の成功は単一要因ではなく、複数の要素の掛け算で決まります。アイデアの質、チームの能力、実行力、資金計画、タイミングなど、すべてが揃って初めて成果が生まれます。

しかも、その要素が何であるかは事前にすべて見えているわけではなく、運や環境といったコントロールできない要素も含まれます。だからこそ、新規事業の成功確率は低いのです。

重要なのは「どれか一つでもゼロだと失敗してしまう」ということです。たとえば、優秀なチームと十分な資金があっても、アイデアが市場のニーズに合っていなければ結果は出ません。逆に、画期的なアイデアがあっても実行力や資金が不足すれば事業は立ち行きません。

新規事業の成功を確実にする万能な方法というものは存在しません。だからこそ、複数の要素の掛け算で結果が決まることを理解し、どの要素も取りこぼさない姿勢を持つことが大切です。

3-3. 最も0になりやすい「No Market Need(市場にニーズがなかった)」を避ける意識を持つ

掛け算の要素の中でもっともゼロになりやすい要素は「No Market Need(市場のニーズに合わなかった)」です。これを避けることが、新規事業の成功確率を上げるうえで重要です。

「No Market Need(市場にニーズがなかった)」は、CB Insightsなどの統計でも、新規事業の失敗理由として常に1位や2位に挙げられている要因で、非常に発生頻度が高いリスクです。

新規事業が失敗する「No Market Need」のパターン
【課題検証で見つかる失敗】
  • 失敗パターン1:他にもっと大事なことがある
  • 失敗パターン2:後回しにしても困らない
  • 失敗パターン3:すでに解決されている
【ソリューション検証で見つかる失敗】
  • 失敗パターン4:その未来はあまり嬉しくない
  • 失敗パターン5:問題が解決されるイメージがわかない
  • 失敗パターン6:それを使いこなせる気がしない

このリスクは、事業開発の最初期であるアイデアを生み出す段階(つまり「どの山に登るか」という問いを選ぶ段階)からすでに始まっています。世の中でよく語られるMVPやPoCといった手法は、選んだ山をどう登るかを考えるものであって、そもそもどの山を選ぶべきかまでは教えてくれません。

ところが、失敗の大半は「登る山そのものを間違えた」という問いのズレから生じてしまうのです。だからこそ、MVPやPoCよりもさらに早い段階で、問いを正しく選ぶことが成功確率を上げる最重要ポイントともいえます。

3-4. PMFを初期段階からゴールに据える視点を持つ

新規事業の成功はローンチではなく、PMF(プロダクト・マーケット・フィット=製品やサービスが市場のニーズに適合している状態)に到達できるかどうかです。そしてPMFは、ローンチ後から頑張り始めるのでは遅く、初期段階から目指すべきゴールです。

プロダクトのローンチまでには、新規事業アイデアを決めて投資判断を経るなど、さまざまな難しいハードルがあります。そのため「まずはローンチを目指す」という意識になりがちです。しかしこれは間違いです。

たしかに顧客が実際に「買ってくれるのか」「使い続けてくれるのか」という問いに向き合うのは、PMFのフェーズです。しかし顧客理解は積み重ねによってしか深まらないため、ローンチ後にいきなり始めても一朝一夕で、成果は得られません。

ローンチしてから「さあ今から顧客を理解しよう」としても、本質にたどり着けません。PMFを掴めるかどうかの勝負は、事業開発のかなり初期段階からすでに始まっています。

だからこそ、顧客理解をどれだけ早く、どれだけ深く積み重ねられるかが、PMFへの最短ルートとなります。

3-5. 意思決定を進めるときは「説明型」ではなく「共感型」で臨む

新規事業の稟議や承認のプロセスでは、ロジックやデータだけで経営陣を納得させるのは難しい場面が多々あります。既存事業のようにデータや経験則が揃っているわけではなく、不確実性の高い中で意思決定を迫られるからです。

その結果、経営陣はどうしてもリスクの方に目が向きがちになり、ポテンシャルを正しく評価するのが難しくなってしまいます。ここで有効になるのが、説明による説得ではなく「共感による巻き込み」です。

たとえば私たちがコクヨ株式会社を支援した事例に、子ども向け「しゅくだいやる気ペン」の開発プロジェクトがあります。
このときは、対象となる子どもたちの様子を行動観察し、その姿を動画に収めて経営陣に共有しました。
動画には、宿題をなかなかやらない子供に、宿題を早くやるようにガミガミ言う母親が映っていました。
数字では表しきれない「このような親子を救わなければならない」という実感が伝わり、社長をはじめとする経営陣が共感を持って前向きにゴーサインを出してくれました。

新規事業の意思決定では、データで固める説明型アプローチだけではなく、顧客のリアルな姿を見せて共感を引き出すことで初めてリスクを取る決断につながることがあります。これが新規事業における本質的な意思決定のあり方です。

4. 新規事業の成功確率を上げる具体的な進め方7ステップ

最後に、新規事業の成功確率を上げる具体的な進め方を7ステップで解説します。

新規事業の成功確率を上げるためには、行き当たりばったりではなく、計画的で戦略的なプロセスを順に踏んでいくことが欠かせません。

アイデア創出から市場投入、さらに事業拡大までを一連の流れとして整理します。各ステップを丁寧に実行することで、リスクを抑えつつ成功の確率を高めることができます。

4-1. STEP1:新規事業アイデアを発掘する

新規事業を進める最初のステップは、顧客が抱えるニーズや課題を把握して、それを解決できる新しいビジネスアイデアを見出すことです。

評価基準にすべきは「顧客の需要」だけでなく、「市場の可能性」や「自社の持つ強み」「技術的に実現できるかどうか」といった多面的な観点が必要になります。

新規事業アイデアを発掘するときに重要なポイント
  • 顧客の具体的なニーズや抱えている課題を捉え、それに応える解決策を設計する
    顧客の問題を正確に把握し、価値のあるアイデアへと落とし込むことが重要です。
  • 自社の強みを最大限に活かし、他社と差別化できる独自の価値(USP)を打ち出す
    競合にはない自社ならではの優位性を見極めることが求められます。
  • 市場の動向(トレンド)や技術革新も意識しながら、将来性を検討する
    これからの市場環境や技術の変化にもしっかり目を向けておく必要があります。

新規事業アイデア創出方法が分からないとお悩みの方は、「新規事業アイデアに悩む初心者向け|事例・出し方・評価まで解説」の記事もぜひご覧ください。

4-2. STEP2:市場調査・競合分析を行う

次のステップは、市場調査と競合分析です。

市場調査は、狙う市場の大きさや成長の可能性を把握し、事業の実現性を確認するうえで欠かせない工程です。あわせて競合分析を行い、他社の提供する商品・サービスと自社の強みを比較することで、明確な差別化戦略を立てることができます。

市場調査で使われる主な手法
  • 定量調査: アンケートや統計データを収集し、市場の全体的な規模や傾向を把握する
  • 定性調査: 顧客へのインタビューや現場での観察を通じて、表面化していない潜在的なニーズを探る
  • PEST分析: 政治(Political)、経済(Economic)、社会(Social)、技術(Technological)の4視点から、市場環境への影響を検討する
  • SWOT分析: 自社の強み(Strengths)、弱み(Weaknesses)、機会(Opportunities)、脅威(Threats)を整理し、事業戦略を組み立てる

市場環境や競合状況の理解が不十分だと、事業の成功確率を下げてしまうことになるので注意が必要です。

インタビュープラットフォーム pivo(ピボ)などを活用して、仮説検証のスピードと質を高めましょう。

4-3. STEP3:ビジネスモデルを設計する

市場環境や競合状況を把握したあとは、ビジネスモデルを設計し、事業の全体像を具体化していきます。顧客に提供する価値や収益の仕組みを整理し、長期的に成長できる体制を整えることが欠かせません。

ビジネスモデル設計で考慮すべき要素
  • 顧客セグメント: 対象となる顧客は誰か、どの層を狙うのか
  • 価値提案: 顧客の課題に対して、どんな独自の価値を提供できるのか
  • チャネル: どの手段や流通経路を通じて顧客へ価値を届けるのか
  • 収益モデル: 事業はどのように利益を生み出すのか、主な収入源は何か

ビジネスモデルの必要性や具体的なステップについては、「新規事業のビジネスモデル設計:成功への基本ガイド」の記事もぜひ参考になさってみてください。

4-4. STEP4:MVPを開発して小さく検証する

ビジネスモデルの骨格がある程度固まったら、次はMVP(Minimum Viable Product:実用最小限の製品)を開発して、市場で小さく検証するステップです。

MVPとは、必要最低限の機能に絞って素早く形にしたプロダクトのことで、早期に顧客からのフィードバックを得ることで、製品やサービスの方向性を見極めるための重要な手段です。この段階の狙いは、市場との適応性を確かめると同時に、改善点を明らかにすることにあります。

MVP開発で押さえるべきポイント
  • 最小限の機能にフォーカスし、素早くリリースする: 完成度よりもスピードを優先し、早期に市場投入を図ることが大切です。
  • 顧客の声を収集し、改善に活かす: 利用者の反応からニーズや課題を把握し、継続的にプロダクトを改善していきます。
  • 検証と改善を繰り返し、事業全体を磨き上げる: 反復的なプロセスで、製品や事業全体をブラッシュアップします。

さらに詳しくは、「新規事業のMVPとは?3つの手法と事例、実施するタイミング」をご覧ください。

4-5. STEP5:資金調達とリソースを確保する

次に考えるべきは、新規事業を軌道に乗せるための資金とリソースの確保です。

資金調達の主な手段
  • ベンチャーキャピタル(VC)やエンジェル投資家: 将来性のあるスタートアップに出資を受けることで、事業の早期拡大を後押しします。
  • 銀行融資や公的な補助金・助成金: 低金利の融資や政府・自治体の支援制度を活用し、安定した資金基盤を整えます。
  • クラウドファンディング: 一般のユーザーや支援者から幅広く資金を募る方法です。

自己資金に頼るだけでなく、外部からの資金調達を含め、複数の手段を組み合わせて検討することが求められます。また、事業の成長を支えるためには、人材・設備・技術といった必要なリソースを適切に揃えることも重要なポイントです。

4-6. STEP6:ローンチの準備をして段階的に市場投入する

事業の準備が整ったら、いよいよ製品やサービスを段階的に市場へ展開していくステップに進みます。このフェーズでは、的確なマーケティング戦略を立てて、ターゲット顧客にどう訴求するかが成功の鍵となります。

ローンチに向けた主な取り組み
  • 広告・PRによる認知度の向上: 広告施策や広報活動を通じ、ターゲット市場に製品やサービスの存在を浸透させます。
  • 複数チャネルを活用した顧客アプローチ: SNS、オンライン広告、展示会などを組み合わせ、ターゲット層に直接リーチします。
  • パートナーやインフルエンサーとの協力: 提携企業や影響力のあるインフルエンサーと連携して、拡散効果を高めていきましょう。

広報や広告を活用して認知度を高め、初期段階での市場反応を得ながら事業を軌道に乗せていきます。

4-7. STEP7:成長戦略・スケールアップを描いて継続的な成長を目指す

新規事業を市場に投入したあとは、継続的な成長を目指す段階に移ります。

このフェーズでは、既存顧客の満足度をさらに高めながら、新しい市場や顧客層への展開も視野に入れることが求められます。また、事業がスケーラブル(拡張可能)かどうかを見極め、成長を加速させるための人材・技術・資金の確保が欠かせません。

成長戦略で重視すべきポイント
  • 顧客の声を反映した製品・サービス改善: 継続的にフィードバックを活かして品質や機能を向上させ、顧客満足度やリピート率を高めます。
  • 新市場・新セグメントへの拡大: 地域やターゲット層を広げていき、事業の成長機会を拡充していきます。
  • スケールアップに向けたリソース投入: 必要な人材、技術、資金を適切に投下することで、拡張可能な事業モデルを実現します。

新規事業を立ち上げて終わりではなく、顧客の声や市場の変化に応じて常に進化し続けることが大切です。

5. 新規事業の成功確率を高めるなら「えそらLLC」にご相談ください

ここまで、新規事業を進めるためのステップを紹介してきました。プロセスを理解することで全体像は見えたかもしれませんが、実際には「このアイデアで本当に進めていいのか?」「顧客のニーズを正しく捉えられているのか?」といった不安が残るものです。

とくに、2章のポイントでも述べた通り、私たちが新規事業が失敗する最大の要因と考えているのが「No Market Need(市場にニーズがなかった)」です。このリスクを避けるためには、MVPやPoCといった段階に入る前から顧客理解を深めておく必要があります。

登る山そのものを間違えてしまえば、その後いくら工夫しても成果にはつながらないからです。

【No Market Need を避けられた実践事例】:パナソニックホールディングス様

パナソニックホールディングス株式会社のラピッドマニュファクチャリング推進室では、新規事業開発チームを支援する中で 「ユーザーインサイトを得る経験が不足しており、仮説検証が進まない」という課題を抱えていました。

そこで、えそらLLCが3ヶ月間伴走し、仮説検証の手法を体系的に習得していただく支援を行いました。 プロジェクトでは「ストーリーボード」を使った仮説検証を実践し、 「顧客のお金を払ってでも解決したい課題」を正しく定義できる力を育成するサポートを行いました。

結果として、チーム全体が共通言語を持ち、検証のたびに「進める/やめる」を判断できるようになり、 「顧客の声を拾えていないまま進めてしまう=No Market Need」状態を事前に回避できる体制が整いました。

事例詳細: 【事例紹介】事業支援チームを強化。3ヶ月で顧客インサイトを捉える力を鍛えた仮説検証の実践(パナソニックホールディングス株式会社様)

えそらLLCは、この「問いを選ぶ」段階から伴走し、顧客理解を仕組みとして提供することを得意としています。ストーリーボードや独自のインタビュープラットフォーム「pivo」を活用することで、早い段階から具体的な顧客像を立ち上げ、「No Market Need」を未然に防ぐサポートを行っています。

えそらLLCが提供するサービスの強み
  • MVPやPoCよりもさらに早いフェーズから伴走し、問いの妥当性を確かめる支援ができる
  • 顧客理解を仕組み化し、繰り返し可能なプロセスとして提供できる
  • だからこそ「成功確率を上げたい」と考える担当者にとって、最初に相談すべき相手になる

「このアイデアで進めてよいのか不安」「市場にニーズがあるか自信がない」と感じている方は、ぜひ一度ご相談ください。

えそらLLCでは30分のカジュアル相談会を用意しています。記事を読んで少しでも関心を持たれた方は、下部のボタンからお気軽にお申し込みください。

まとめ

本記事では「新規事業の成功確率」について解説してきました。最後に、要点を簡単にまとめておきます。

◆新規事業の成功確率は「10%~20%」程度とする調査が多い

◆新規事業の成功確率はどう頑張っても100%にはならない
・マッキンゼーの仕組みでも新規事業の成功確率は7割
・撤退=失敗ではなく「次に成功するための材料」と位置付ける
・失敗の中から次の成功を生み出す文化を持つことが大切

◆新規事業の成功確率を上げるために知っておくべき5つの考え方
・成功事例からではなく失敗事例から学ぶマインドを持つ
・成功は「複数要素の掛け算」と理解し1つも欠かさない姿勢を持つ
・最も0になりやすい「No Market Need」を避ける意識を持つ
・PMFを初期段階からゴールに据える視点を持つ
・意思決定を進めるときは「説明型」ではなく「共感型」で臨む

◆新規事業の成功確率を上げる具体的な進め方7ステップ
・STEP1:新規事業アイデアを発掘する
・STEP2:市場調査・競合分析を行う
・STEP3:ビジネスモデルを設計する
・STEP4:MVPを開発して小さく検証する
・STEP5:資金調達とリソースを確保する
・STEP6:ローンチの準備をして段階的に市場投入する
・STEP7:成長戦略・スケールアップを描いて継続的な成長を目指す

新規事業の成功確率を上げたいならば、まずは無料のカジュアル相談をご活用ください。経験豊富なえそらLLCが、初期段階から伴走し不安を解消します。

監修者

喜多 竜二

えそら合同会社 代表社員/HCD-Net認定人間中心設計専門家

2009年にUXデザインを専門とする「えそら合同会社」を設立、これまでに新規事業をはじめとする200を超える事業を支援してきた。自身は人をより良く理解するための認知心理学を専門とし、生活者に対する共感を出発点としたアイデア創出に力を入れている。東京大学工学部卒業、シドニー工科大学大学院修了。

成功する新規事業アイデアを生み出す7ステップ

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